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小学生に多く見られる
矯正治療の症例

case1:反対咬合(受け口)の症例

年齢・性別 9歳 女児
概要 反対咬合、いわゆる「受け口」とは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている噛み合わせの状態を指します。この状態が続くと、下顎が過度に前方へ成長しやすくなり、顔貌にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
この症例の女の子は、反対咬合により下顎が前に突き出て見え、ご本人も鏡を見るたびに気にしている様子でした。食事の際の噛みにくさだけでなく、写真を撮るときに口元を隠したり、笑顔に自信が持てなかったりと、心理的な負担も少なくありませんでした。しかし、成長期に合わせて矯正治療を行った結果、上下の歯の噛み合わせが正常な状態へと改善され、下顎の過度な前方成長を抑制することができました。
治療後は、噛み合わせが安定しただけでなく、表情が自然で明るくなり、笑顔にも自信が感じられるようになりました。
反対咬合は、成長が進んでから治療しようとすると、外科的な処置が必要になる場合もあります。そのため、小学生の時期に早期介入することで、将来的な大がかりな治療を回避できる可能性がある点は非常に重要です。
出っ歯(上顎前突)のリスク 出っ歯の場合、見た目の問題だけでなく、外傷のリスクが高まることも見逃せません。上の前歯が前方に突出していると、転倒や衝突時に歯をぶつけやすく、前歯を打撲したり、最悪の場合、歯が折れてしまうこともあります。
実際に、小学生のお子様で「遊んでいて転んだ」「体育の授業中にぶつかった」などの理由で、前歯を折ってしまい、長期的な治療が必要になるケースも少なくありません。
早期に出っ歯の傾向を改善することで、歯の外傷予防という観点からも大きなメリットがあります。

case2:永久歯の先天性欠損

年齢・性別 8歳 女児
概要 永久歯の本数が生まれつき少ない状態を「先天性欠損歯」といいます。この症例では、永久歯が2本欠損していることが確認されました。
実は、先天性欠損歯は決して珍しいものではなく、約20人に1人の割合で認められるとされています。問題となるのは、「歯が足りない」という事実そのものよりも、その後どのように歯並びや噛み合わせを作っていくかという治療戦略です。
早期に診断を行い、顎の成長や他の歯の位置関係を考慮した治療計画を立てることで、将来の治療を非常にスムーズに進めることが可能になります。科学的データに基づいた長期的な視点での戦略が不可欠であり、安易な判断や場当たり的な治療はおすすめできません。

case3:歯の萌出異常への対応

年齢・性別 7歳 男児
概要 この症例では、「6歳臼歯」と呼ばれる最初の永久歯が、前方に残っている乳歯に引っかかってしまい、正常な位置に生えてくることができない状態でした。放置すると、歯が斜めに生えたり、隣の歯を押して歯並び全体が乱れたりする可能性があります。
早期に適切な処置を行い、歯が正しい方向へ生えるように誘導した結果、永久歯はまっすぐに萌出し、歯を抜くことなく治療を完了することができました。
このように、小学生の矯正治療では「歯を動かす」だけでなく、歯が正しく生える環境を整えることも重要な役割となります。

前歯のデコボコ(叢生)について

前歯がガタガタに重なっている状態を「叢生(そうせい)」といいます。この叢生を治すタイミングについては、慎重な判断が必要です。
一般的に、小学生の段階では前歯の叢生を本格的に治すには少し早い場合が多いとされています。顎の成長がまだ途中であり、永久歯がすべて生えそろっていないためです。しかし一方で、顎関節への負担や下顎の成長方向に悪影響を及ぼす叢生については、早期に対応した方が良いケースもあります。そのため、「今すぐ治療が必要なのか」「経過観察で良いのか」を判断するためにも、まずは専門医にご相談ください。